個人情報保護の観点だけでいうと、患者の氏名は公表しないほうがいいとなります。実際に番号表示機を活用して呼び出しアナウンスを最小限にしている医療機関も少なくありません。しかし、患者の誤認防止などの安全を配慮すると、呼び出しを一切おこなわないことは現実的ではありません。名前を呼んではいけないということではなく、可能な範囲で考慮する姿勢をもつことが大切だということです。
つまり、情報保護の意識を高めるには、「何のために情報を公表するのか」という目的の再確認が重要です。患者の特定のためには、何処までの情報が必要か、氏名だけでいいのか、診療科目も呼び出し項目に入れるべきなのか、院内で意見の統一をすることが必要となるでしょう。